運転部に近づかず伝動経路を確認する
伝動装置の点検・整備は、訓練を受けた認定作業者だけが行ってください。運転経路は、適合するガードの後方にある安全な位置から観察します。ガードを外す、触れる、測定する、清掃する、調整する前に、装置を停止し、承認された装置のエネルギー管理手順に従って全ての危険エネルギーを隔離します。規定のロックアウトと許可されたタグアウト手順を適用し、蓄積エネルギーを管理して無エネルギー状態を検証します。
両面VベルトはダブルVベルトまたは六角ベルトとも呼ばれ、両面にV形伝動側面を持ち、心線は断面の中心付近に配置されます。承認されたサーペンタイン経路では、交互のベルト面でV溝プーリに接触できます。これは特定の経路問題を解決する構造であり、片面Vベルト、Vリブドベルト、歯付きベルトの万能な代替品ではありません。
両面V断面の働きを理解する
動力は斜面と適合するV溝との接触で伝達されます。経路により、一方の斜面対があるプーリで、反対側の斜面対が別のプーリで働きます。ベルト自体は一方向に循環し続け、反対面に接触するプーリは逆方向に回転できます。これは伝動装置全体の繰返し正逆転に同じ性能を保証する意味ではありません。
六角形の輪郭には四つの駆動斜面と上下二つの外表面があります。心線と外表面は駆動斜面ではありません。中央の抗張体は交互の方向への曲げに対応しますが、許容される曲げ、負荷、寿命は対象ベルト系列、プーリ形状、アライメント、張力、使用条件、環境によります。

対応経路と危険な推定を分ける
経路判定表
メーカーが対象経路を承認する場合だけ、両面Vベルトを候補にします。
| 経路・要求 | 技術判断 | 必要な証拠 |
|---|---|---|
| 同一平面で両面を交互に使用 | 両面から伝動できる場合がある | メーカーの経路、溝、巻付角、径、定格、張力 |
| 被駆動軸を反対方向へ回転 | 反対面との接触で可能な場合がある | 回転方向図と伝動計算 |
| 伝動装置全体の繰返し正逆転 | 両面・逆転という名称だけでは不十分 | 製品と機械による反転負荷の明示承認 |
| 直角・非共面軸 | 断面から適否を推定しない | 承認されたねじり形状と限界 |
| 正確な位置決め・無滑り速度比 | 歯付きベルトを評価 | 歯形、プーリ、定格、制御要件 |
| 単純な2プーリV伝動 | 片面系列が簡単な場合がある | 定格、溝、環境、保全の比較 |
- 技術判断
- 両面から伝動できる場合がある
- 必要な証拠
- メーカーの経路、溝、巻付角、径、定格、張力
- 技術判断
- 反対面との接触で可能な場合がある
- 必要な証拠
- 回転方向図と伝動計算
- 技術判断
- 両面・逆転という名称だけでは不十分
- 必要な証拠
- 製品と機械による反転負荷の明示承認
- 技術判断
- 断面から適否を推定しない
- 必要な証拠
- 承認されたねじり形状と限界
- 技術判断
- 歯付きベルトを評価
- 必要な証拠
- 歯形、プーリ、定格、制御要件
- 技術判断
- 片面系列が簡単な場合がある
- 必要な証拠
- 定格、溝、環境、保全の比較
出典: SQUAREROPE用途確認表。対象系列の資料による確認が必要
メーカーのカタログで断面と長さを読む
AA、BB、CC、DDは両面Vの断面記号であり、全系列での供給や互換性を保証しません。対象系列の断面図、供給可能な長さ、注文呼称を確認します。同じ断面記号だけでは、溝の適合性や伝達容量を証明できません。
ベルトの完全な表示とメーカー指定の長さ基準を記録します。内周長、外周長、基準長さ、有効長さ、ピッチ長さは同義ではありません。呼称の数値が実測周長と一致するとも限りません。対象系列に定められた測定方法と換算だけを使い、中央の心線から長さ基準を推定しないでください。
断面と長さの用語はVベルトの寸法と長さの基準を参照し、対象両面V系列の測定基準を確認してください。
各プーリと逆曲げを確認する
各プーリは接触するベルト面に適合するV溝を備えます。駆動・従動プーリとアイドラを図示し、接触面、直径とその基準、溝断面、巻付角、軸間距離、位置、アライメント、振れ、張りしろ、ガードすきまを記録します。
対象系列が承認する溝システムと最小径だけを使用します。メーカーが一般的な適合V溝プーリを指定する場合もあるため、「標準Vプーリは使用不能」は共通ルールではありません。逆曲げ、アイドラ、ねじり、複数従動プーリには明示された形状と定格が必要です。
製品系列と伝動条件から定格を計算する
メーカーの手順に従って実運転動力へ使用係数を適用します。容量は製品系列と断面、小径プーリの直径と速度、各負荷プーリの巻付角、ベルト長さ、曲げ回数、負荷、補正係数で変わります。軸・軸受荷重、指定張力、ならし運転も確認します。
対象となる完成ベルト系列の現行資料で構造と環境限度を確認します。材料名だけでは温度限度、耐油性、薬品適合性、耐候性、導電性、屈曲寿命、効率は証明できません。実際の曝露と規制対象用途に必要な製品根拠を取得し、他社資料からSQUAREROPEの性能や認証を推定しないでください。
定格計算の入力と確認事項はVベルトの選定と計算を参照し、対象両面V系列の定格算定方法と補正を使ってください。
実測した経路から仕様を組み立てる
次の順序で仕様を決めます。
- 取外し前に既存メーカー、系列、完全表示、断面、長さ基準、数量を記録する。
- 経路全体を描き、各駆動・従動プーリとアイドラの接触面、回転方向を記す。
- 実動力またはトルク、軸速度、始動・反転負荷、運転時間、衝撃、脈動、振動、制動、故障影響を記録する。
- プーリ溝と径、巻付角、軸間距離、アライメント、振れ、アイドラ位置、張りしろ、軸、軸受、ガードを測定する。
- 温度、粉じん、異物、水、油、薬品、屋外曝露、静電気・危険場所要件を記録する。
- 一社の両面V製品系列を選び、経路、断面、標準長さ、溝適合、最小径、速度を確認する。
- 使用係数、定格表、補正を適用し、容量、本数、軸荷重、校正張力、ならし手順を確認する。
- 繰返し反転、ねじり、直角経路、特殊アイドラ、重要設備、カタログ外条件はメーカーまたはOEMの承認を得る。
証拠を揃えてから発注する
発注・保全記録に次を含めます。
- メーカー、両面V製品系列、完全な呼称、断面、長さ基準、構造、材料、数量。
- 接触面、方向、プーリ・アイドラの役割、溝、径、巻付角、位置を示す経路図。
- 駆動機・被駆動機、動力またはトルク、軸速度、始動、反転、使用係数、運転時間、衝撃、振動。
- プーリ・アイドラ状態、アライメント、振れ、軸間距離、張りしろ、軸・軸受、ガードすきま。
- 最新定格表、全補正、計算容量、本数、確認済み軸荷重。
- 必要な場合の製品系列単位の環境、薬品、静電気、難燃、規制証明。
- 校正張力値と出典、取付け手順、締結トルク、ならし、再張力調整、点検周期。
- 非標準経路・安全重要設備の技術承認者とメーカーまたはOEM確認。
両面Vベルトを選ぶ理由は、実測した経路が交互のベルト面で適合V溝プーリを駆動する必要があるからです。機械名、慢性的な故障、曖昧な「逆転」という言葉ではありません。経路、定格、プーリ、材料、張力を一つの承認済みシステムに揃えます。
重要なポイント
両面Vベルト・六角ベルトはいつ使用しますか?
承認された同一平面のサーペンタイン経路で、交互のベルト面から適合V溝プーリを駆動する場合に検討し、断面、経路、定格、溝、材料、張力をメーカーに確認します。
両面伝動の確認でお困りの場合は、Vベルト製品と六角ベルトをご覧いただくか、SQUAREROPEまでお問い合わせのうえ、経路図、完全なベルト表示、伝動装置の測定値をお知らせください。

